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〒464-0832 名古屋市千種区山添町1-10-2
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【講評】北川啓介委員
フラットとメゾネット、三層メゾネットによる6戸の異なる空間構成が組み合わさって一体となった第一種住居地域に建つ長屋型の賃貸集合住宅である。
東西の住宅が隣地境界線に近接し採光方向に制約が生じる中、窓や中庭や階段からの採光、外装の一面をなす特注の白いコンクリートブロックからの反射光など、敷地条件を良質に解釈するからこその、素材感あふれる光と陰影に富んだ住空間を実現している。
それ故、この現代の長屋では、一時的な風雨の状況や雲のかげり、ゆっくりした一日の太陽の動き、そして四季折々の空気感まで、長きも短きも豊かな時間がうつろう。
また、外断熱としても機能するひとつひとつのコンクリートブロックは、その集まりが一枚の壁、ひとつの住戸、一体となった建築、そして街へ、素材からまちなみへいたる周辺環境の大小どの事象にも融和し、大きくも小さくも豊かな空間がうつろう。
彫塑的な建築だからこその、逆に、どこか地元の自然素材を多用した風土的な伝統建築の佇まいやそこでの住まいにも通ずる、長短の時間と大小の空間を極度にまで活かした、森の中にいるかのようにすら感じさせてくれる時間と空間が、まちなみへも大きく寄与している点が高く評価された。
愛知県公式Webサイトより引用